ALBIONIST
つむぐ、つなぐ。アルビオンの「人」と「仕事」
「アルビオンらしいものづくり」を支える
2017年入社。商品開発本部・研究部・白神研究所に所属し、化粧品原料となる植物の栽培推進やバイオテクノロジー研究を担当する。また、研究所で栽培している全植物の栽培計画を集約し、毎日の業務計画も作成。メンバーが滞りなく業務遂行できるよう調整を行う、研究所のキーパーソン。
(2021年10月取材当時)
世界遺産・白神山地(秋田県)の麓にある白神研究所では、保有する農園で栽培した白神産の有用植物を化粧品原料として活用すべく、日々栽培・研究を行っています。商品の原料として自信を持ってご提供できるように、有機栽培や植物バイオテクノロジーを用いた独自の植物研究に力を入れています。自社の農園で栽培している植物は、トレーサビリティ(生産地・流通経路の明確化)の確保はもちろん、有機JAS認証も取得。白神研究所を自ら運営するアルビオンだからこそ、素材にこだわり、安心・安全で今までにない新しい商品を生み出せると考えています。
農園では、試験栽培を含む約60種類の植物を栽培しています。年間の栽培計画を立てて各植物を管理していますが、自然を相手にする仕事のため、急な悪天候で想定どおりに進まないことも多々あります。それでも、商品に配合する原料は一切代わりが利きません。安定して安心・安全な原料をご提供するために、昨年度までのデータから気候などの情報を算出して、自然の動きと栽培状況のギャップを見極めるなど、臨機応変に対応するよう心がけています。また、予定どおり収穫できなかった場合、なぜそうなってしまったのか? 天候だけが要因なのか? 苗づくりの段階から問題があったのか? など、原因を徹底的に究明し、記録することで次年度の活動に活かしています。
ほかにも研究所では、廃業された農家さんのブドウ畑を譲り受けたことをきっかけに、ハーブ類だけでなくブドウ栽培にも着手しています。2021年春には、植物エキスの抽出施設も建設されました。ブドウの「果皮」は抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含むため、化粧品原料へ活用できます。また、「種」からはグレープシードオイルを抽出するなど、素材を余すことなく活用しています。そのほかの部位もパッケージに利用できないか検討するなど、持続可能な化粧品開発に向けた取り組みも進めています。
現在、私が栽培を担当している植物は、「IGNIS」シリーズの原材料として使用されています。商品のラベルに「白神産」の文字を確認する時は、嬉しさを感じると共に、自分の仕事の成果を実感することができます。今後は、ほかのブランドシリーズでも白神由来の成分を配合した商品が製造され、一人でも多くのお客様に愛用していただくことが私の夢です。また、有効な植物を自分で一から探して研究するという野望もあります。素材にこだわり、価値ある商品をお客様のもとへお届けできるよう、これからも研究・開発に邁進してまいります。